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広島県立熊野高校において書家派遣事業を実施(5月24日 講師 牛窪梧十常務理事)


 日本書道文化協会では若い世代への伝統的な書道の普及を図るため、高等学校への会員書家派遣事業を実施することとしています。
 今回の広島県立熊野高校への派遣は、4月の千葉県立国府台高校(遠藤彊講師)に続いて本年度2校目の実施です。
 令和5年5月24日(水)に、筆の名産地であり書道の全国大会などで輝かしい成績を上げている広島県立熊野高校において、本協会の牛窪梧十常務理事による派遣事業を実施しました。
 熊野高校には県内唯一の芸術類型が設置されており、その中の書道コースに在籍する生徒や書道部の生徒合計13名を対象に牛窪講師から、「篆書及び北魏の楷書の魅力について」と題して、講話が行われた後、講師による模範揮毫が行われました。
 そのあと、生徒の作品の講評会が行われ、牛窪講師が作品を制作した生徒に対して、筆使いや文字の大きさなどのアドバイスを行いました。
 熊野高校は、直前に開催された広島サミットにおいて、招待国首脳及び国際機関の長への贈答品の箱書を依頼されるなど、地域に根差した活動をしています。

今回の派遣事業の模様は、中国新聞社のYouTubeでも紹介されています。


書道部顧問 藤本典子先生のコメント
 この度は本校生徒のために貴重な機会を設けていただき深く感謝申し上げます。
 牛窪梧十先生のご著書「篆刻にしたしむ本」は、浅薄な知識しか持たない私の指南書とさせていただいてきたものであり、先生にお目にかかれる日を心待ちにしておりました。
 牛窪先生は、ご講義、模範揮毫、生徒の作品講評を通じて、書と深く向き合う姿勢をお示しくださいました。揮毫中には、「秘伝」と言われながらも、紙の準備への一工夫や墨の調合についてこころよく教えてくださり、その精魂の傾け方に感嘆するばかりでした。また、先生の揮毫から生まれる線には、積み重ねられたものが積み重なったままの深さとなって表れていると感じられ、書の奥深さを痛感して一から学び直したい気持ちになりました。人の手によって生きた線が目の前で生まれていく光景は、息を呑んで見入っていた生徒の心の奥深くにも刻まれ、今後の活動の糧になることと思います。さらに印象深く私の脳裏に焼き付いたのは、書道について語られるときの先生の満面の笑みです。書の道に邁進することでいかに心豊かな日々を過ごされてきたのか想像され、先生はその全てで書の奥義を体現してくださったように思います。ICT教育が急速に進み戸惑うことも多い中、先生のにこやかな笑顔に大きな勇気をいただきました。
 昨年度、本校に着任したばかりの折にこのような機会をいただきましたことは、前任の先生方が築いてこられた実績と伝統によるものであり、芸術類型書道コースを持つ本校での勤務には身の引き締まる思いです。貴協会の高校派遣事業を通じて、より多くの高校生が書の深さを学び、書道文化が継承されていくことを祈念しております。

芸術類型書道コース3年 書道部部長 前田月奈さんのコメント
 牛窪梧十先生のご講義は、金文を中心とした篆書のお話で、これから幅広く書道に取り組んでいく上でとても良い経験になりました。特に、拓本の見方や選び方について、自分がどう判断するかが大切になることを学びました。また、牛窪先生が実際に書かれる姿を見せていただき刺激になりました。筆の表裏両面を使った線はとても美しく、書かれた作品を見て圧倒される迫力を感じました。書いている過程についても詳しく説明してくださり、作品制作への意識がさらに深まりました。私たちの作品に頂いたアドバイスを生かして、より良い作品を作っていきたいです。 この度は牛窪梧十先生から直にご指導を受けることができ、受講者一同、新たな学びが多く書道への意欲が高まる有意義な時間となりました。 このような機会をいただき本当にありがとうございました。






坂本伸宏校長のご挨拶と講師紹介

牛窪講師による講演

講師による模範揮毫

模範揮毫作品の説明

生徒の作品の講評

生徒の作品の講評

生徒の作品の講評

出迎えの様子